2007年10月27日
消費者金融株の上昇が物語るもの・・・。金利引下げにより分れる勝ち組と負け組☆
最近、消費者金融の株価が乱高下しています。
基本的には上がっているようですが・・・。
なぜ?って思いません?
例えば、2007年9月中間期業績見通しの上方修正を好感し、
アコムがストップ高となりました。
これは、市場でポジティブ・サプライズと受け止められている
ようで、消費者金融株全般にも反発機運が台頭しています。
ただ、消費者金融を取り巻く環境全般の厳しさから楽観できな
いとの指摘も当然あるわけで、アコムや同業他社の今後につい
て慎重な見方も残っています。
詳しく見てみましょう
アコムは10月18日、07年9月中間連結決算予想について、
営業利益を303億円から493億9800万円に上方修正し
ました。
今まで消費者金融株は、利息制限法(15─20%)を超える
「灰色金利」を支払った利息分の返還請求の増加により収益が
悪化したことから、株価も低迷を余儀なくされてきました。
過払い金に備えるための引当金の積み増しなどで下方修正する
企業が相次ぎ、そのたびに売られてきた経緯があります。
それだけに今回のアコムの上方修正は「サプライズ感を伴う材
料としてマーケット参加者は受け止めた」(SMBCフレンド
証券・投資情報室次長の松野利彦氏)とされています。
これまでは売り材料が続いていましたが「今回のアコムの業績
修正により、収益の底打ちを期待するムードも出そうだ」
(準大手証券情報担当者)との声も出ていました。
ただ、今回の営業収益上方修正の理由は、営業貸付金利息が
49億円増加する見込みである一方で、貸し倒れ費用が85億
円減少し、その他の営業費用が31億円減少したためで、アコ
ムは6月から顧客に対する融資金利をそれまでの13.140
%─27.375%から12%─18%に引き下げまたが、新
しい融資基準に合致する既存顧客の契約変更が予想したよりも
鈍いことから、その分の利息収入が収益の上振れ要因となった
ものです。
アコムの広報担当者は「無人契約機、店頭、郵送などの利用で
契約変更できるが、これは顧客の手を煩わせる。また、会社側
から契約内容を強制的に変更できない」としたうえで「当初は
収益計画に契約変更に伴う影響を織り込んでいたのが、思った
ほど進まないため利息収入が計画を上回った。将来を考えれば、
契約変更が早く進んで欲しい」と話しています。
要するに、もっと既存客から過払い請求が来ると思って準備し
てたら、まだそんなに来なくて余っちゃった分を収益にのせた
だけってことですよね?
業界の関係者からすれば「過払い請求は返済困難者や任意整理
者が行うのが一般的であり、優良顧客からの請求は少ない。そ
うした背景から金利を引き下げても変更の手続きを急ぐ動きに
ならないようだ」としたうえで「利息制限法を超える金利分が
すぐに過払いに結びつくわけではない」と指摘しています。
アコムの場合でいえば、健全性を考慮して契約変更が進む前提
で計画を立てたものの、顧客の手続きが鈍かったために上方修
正につながっただけと言えるでしょう。
ただ、市場ではアコムの連想から、8月1日から上限金利を
18%(10万円以上100万円未満)に引き下げているアイ
フルがストップ高もまま比例配分で大引けたほか、武富士もス
トップ高となりました。武富士に関しては米ブランデス・イン
ベによる買い増しも伝わっており、思惑材料視されているよう
でしたが・・・。プロミスも一時、制限値幅いっぱいまで買わ
れる場面がありました。
アナリストの間からも、大手消費者金融会社について「依然と
して未上場の消費者金融会社の倒産などリスクも存在している
が、投資のタイミングは近づいている」(ゴールドマン・サッ
クス証券・アナリストの山中威人氏)との指摘が出ているほど
です。
ゴールドマン・サックス証券では、アコムのレーティングは売
りとしながら、同証券の業績予想や目標株価について見直しを
検討中といいます。
ドイツ証券・アナリストの大木昌光氏は「市場に利息返還問題
が転換点を迎えたとの印象を与える」としたうえで「他の消費
者金融についても引当増のリスクが減退し、大手業者の業績悪
化に歯止めがかかるという印象が浸透。業界に対する市場セン
チメントが変化する契機になる可能性がある」と指摘していま
した。
でも、本当にそうなんでしょうか?
野村証券・アナリストの飯村慎一氏はアコムについて「既存顧
客の新金利切り替えが予想外に遅れて、業績修正は貸付ポート
フォリオの改善が計画通りに進展していないことを表している。
中期的にこの改善に多くの時間が必要」との見方を示していま
す。
大和総研・アナリストの押尾友貴氏も引き続き慎重な投資スタ
ンスを推奨するとして、投資判断「3」を継続していますし、
市場では「中小業者の倒産リスクのほか、利息返還請求の動向
も不透明」(ある外資系証券のアナリスト)と業界の今後につ
いて不安視する見方も少なくありません。
過払い請求は決して落ち着いた訳ではありません。
例えば、過払い金をめぐり自治体が金融業者を訴えるケースも
増えています。
今年4月、自治体が県内の滞納者の男性の過払い金を差し押さえ、
武富士に支払いを求めたが拒否された為、同機構は「過払い金
は滞納者が保有する唯
一の資産。回収して滞納税に充当する方法を確立し、市町村に
還元する」として提訴しています。
またこれまでにも、神奈川県や兵庫県芦屋市などで、税滞納者の
過払い金の差し押さえが行われていますし、今後も自治体の過払
い請求は増えると予想されています。
金利引下げもじわじわと効いてきています。
現状、前倒しで金利を引き下げた消費者金融がほとんどですが、
金利の引き下げ効果が出た消費者金融はあまり多くないようです。
アイフルは8月から、新規顧客向けの貸出金利を年18%以下に、ま
た借入金が総額100万円を超す場合は年15%以下とする貸金業法の
金利体系に合わせて引き下げました。
その結果、8月の申し込み件数は2万5976件で前月比3097件増えま
したが、成約件数は8月9440件と1290件増え、一見結果は良好にみ
えます。
しかし、成約率をみると6月が36.0%、7月34.5%、8月は35.4%と、
大きく伸びたわけではありませんでした。
あるメガバンク系の消費者金融では、金利を引き下げに伴い審査
を厳しくしたところ、成約が減り、その結果審査基準を再び緩め
たといいます。
つまり、金利を引き下げたからといって、お客が増えるわけでは
ないのが現実なのです。
結局は審査がものをいうわけで、金利が下がった分、与信を厳しく
しなければなりませんが、し過ぎると自分の首を絞めるというジレ
ンマに陥っているのが現状です。
また、どの消費者金融も「既存のお客でも審査さえ通れば年18%
以下で借りることはできる」としていますが、新しい基準の金利
を適用する際には、これまでの過払い利息を請求されることにな
ります。
結局、収益回復は「リスクを回避しながらどうのように貸してい
くのか」(武富士)という難題をクリアしないことには見込めま
せん。
このように過払い請求リスクや金利引下げへの対応の差が生じて
いる事から、業界関係者は「今までは横並びで業界は動いていた
ことから、おそらく全社がマーケットで一斉に買われた思うが、
最近では明らかに各社によって戦略が異なっているため、今後は
収益に差が出る可能性が高い」とコメントしていました。
総量規制の実施を前に、今後は各社の戦略によって勝ち組と負け組
がはっきりしてくることでしょう。
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基本的には上がっているようですが・・・。
なぜ?って思いません?
例えば、2007年9月中間期業績見通しの上方修正を好感し、
アコムがストップ高となりました。
これは、市場でポジティブ・サプライズと受け止められている
ようで、消費者金融株全般にも反発機運が台頭しています。
ただ、消費者金融を取り巻く環境全般の厳しさから楽観できな
いとの指摘も当然あるわけで、アコムや同業他社の今後につい
て慎重な見方も残っています。
詳しく見てみましょう
アコムは10月18日、07年9月中間連結決算予想について、
営業利益を303億円から493億9800万円に上方修正し
ました。
今まで消費者金融株は、利息制限法(15─20%)を超える
「灰色金利」を支払った利息分の返還請求の増加により収益が
悪化したことから、株価も低迷を余儀なくされてきました。
過払い金に備えるための引当金の積み増しなどで下方修正する
企業が相次ぎ、そのたびに売られてきた経緯があります。
それだけに今回のアコムの上方修正は「サプライズ感を伴う材
料としてマーケット参加者は受け止めた」(SMBCフレンド
証券・投資情報室次長の松野利彦氏)とされています。
これまでは売り材料が続いていましたが「今回のアコムの業績
修正により、収益の底打ちを期待するムードも出そうだ」
(準大手証券情報担当者)との声も出ていました。
ただ、今回の営業収益上方修正の理由は、営業貸付金利息が
49億円増加する見込みである一方で、貸し倒れ費用が85億
円減少し、その他の営業費用が31億円減少したためで、アコ
ムは6月から顧客に対する融資金利をそれまでの13.140
%─27.375%から12%─18%に引き下げまたが、新
しい融資基準に合致する既存顧客の契約変更が予想したよりも
鈍いことから、その分の利息収入が収益の上振れ要因となった
ものです。
アコムの広報担当者は「無人契約機、店頭、郵送などの利用で
契約変更できるが、これは顧客の手を煩わせる。また、会社側
から契約内容を強制的に変更できない」としたうえで「当初は
収益計画に契約変更に伴う影響を織り込んでいたのが、思った
ほど進まないため利息収入が計画を上回った。将来を考えれば、
契約変更が早く進んで欲しい」と話しています。
要するに、もっと既存客から過払い請求が来ると思って準備し
てたら、まだそんなに来なくて余っちゃった分を収益にのせた
だけってことですよね?
業界の関係者からすれば「過払い請求は返済困難者や任意整理
者が行うのが一般的であり、優良顧客からの請求は少ない。そ
うした背景から金利を引き下げても変更の手続きを急ぐ動きに
ならないようだ」としたうえで「利息制限法を超える金利分が
すぐに過払いに結びつくわけではない」と指摘しています。
アコムの場合でいえば、健全性を考慮して契約変更が進む前提
で計画を立てたものの、顧客の手続きが鈍かったために上方修
正につながっただけと言えるでしょう。
ただ、市場ではアコムの連想から、8月1日から上限金利を
18%(10万円以上100万円未満)に引き下げているアイ
フルがストップ高もまま比例配分で大引けたほか、武富士もス
トップ高となりました。武富士に関しては米ブランデス・イン
ベによる買い増しも伝わっており、思惑材料視されているよう
でしたが・・・。プロミスも一時、制限値幅いっぱいまで買わ
れる場面がありました。
アナリストの間からも、大手消費者金融会社について「依然と
して未上場の消費者金融会社の倒産などリスクも存在している
が、投資のタイミングは近づいている」(ゴールドマン・サッ
クス証券・アナリストの山中威人氏)との指摘が出ているほど
です。
ゴールドマン・サックス証券では、アコムのレーティングは売
りとしながら、同証券の業績予想や目標株価について見直しを
検討中といいます。
ドイツ証券・アナリストの大木昌光氏は「市場に利息返還問題
が転換点を迎えたとの印象を与える」としたうえで「他の消費
者金融についても引当増のリスクが減退し、大手業者の業績悪
化に歯止めがかかるという印象が浸透。業界に対する市場セン
チメントが変化する契機になる可能性がある」と指摘していま
した。
でも、本当にそうなんでしょうか?
野村証券・アナリストの飯村慎一氏はアコムについて「既存顧
客の新金利切り替えが予想外に遅れて、業績修正は貸付ポート
フォリオの改善が計画通りに進展していないことを表している。
中期的にこの改善に多くの時間が必要」との見方を示していま
す。
大和総研・アナリストの押尾友貴氏も引き続き慎重な投資スタ
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市場では「中小業者の倒産リスクのほか、利息返還請求の動向
も不透明」(ある外資系証券のアナリスト)と業界の今後につ
いて不安視する見方も少なくありません。
過払い請求は決して落ち着いた訳ではありません。
例えば、過払い金をめぐり自治体が金融業者を訴えるケースも
増えています。
今年4月、自治体が県内の滞納者の男性の過払い金を差し押さえ、
武富士に支払いを求めたが拒否された為、同機構は「過払い金
は滞納者が保有する唯
一の資産。回収して滞納税に充当する方法を確立し、市町村に
還元する」として提訴しています。
またこれまでにも、神奈川県や兵庫県芦屋市などで、税滞納者の
過払い金の差し押さえが行われていますし、今後も自治体の過払
い請求は増えると予想されています。
金利引下げもじわじわと効いてきています。
現状、前倒しで金利を引き下げた消費者金融がほとんどですが、
金利の引き下げ効果が出た消費者金融はあまり多くないようです。
アイフルは8月から、新規顧客向けの貸出金利を年18%以下に、ま
た借入金が総額100万円を超す場合は年15%以下とする貸金業法の
金利体系に合わせて引き下げました。
その結果、8月の申し込み件数は2万5976件で前月比3097件増えま
したが、成約件数は8月9440件と1290件増え、一見結果は良好にみ
えます。
しかし、成約率をみると6月が36.0%、7月34.5%、8月は35.4%と、
大きく伸びたわけではありませんでした。
あるメガバンク系の消費者金融では、金利を引き下げに伴い審査
を厳しくしたところ、成約が減り、その結果審査基準を再び緩め
たといいます。
つまり、金利を引き下げたからといって、お客が増えるわけでは
ないのが現実なのです。
結局は審査がものをいうわけで、金利が下がった分、与信を厳しく
しなければなりませんが、し過ぎると自分の首を絞めるというジレ
ンマに陥っているのが現状です。
また、どの消費者金融も「既存のお客でも審査さえ通れば年18%
以下で借りることはできる」としていますが、新しい基準の金利
を適用する際には、これまでの過払い利息を請求されることにな
ります。
結局、収益回復は「リスクを回避しながらどうのように貸してい
くのか」(武富士)という難題をクリアしないことには見込めま
せん。
このように過払い請求リスクや金利引下げへの対応の差が生じて
いる事から、業界関係者は「今までは横並びで業界は動いていた
ことから、おそらく全社がマーケットで一斉に買われた思うが、
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